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DR.トマトプロトコル

漢方薬の使用による好転効果

01
1つ目:アイコンタクトの好転

漢方薬を服用し経験する最も驚くべき変化は、アイコンタクト能力が改善され始めるということです。 アイコンタクトの変化が確認されるまでに長い時間はかかりません。早い場合は、1~2週間以内にアイコンタクト能力が向上することを感じることができます。重症で年を取って効果が遅く現れる場合も、1~2ヶ月以内にはアイコンタクトが改善され始めます。変化の始まりは急速に現れ始め、治療に成功的な反応を示す子供たちは神経学的に典型的な児童の水準に回復します。一般児童レベルでアイコンタクトが回復する子供たちは、非常に安定した視線処理能力を回復するには早ければ3ヵ月、遅くても9ヵ月ほどかかります。

この驚くべき効果のため、私はしばらく「自閉治療用漢方薬」を「アイコンタクト漢方薬」と呼んでいました。 アイコンタクト能力が改善されることは、自閉症治療において最も決定的な効果といえます。 自閉スペクトラム障害児童の最大の特徴をというと、アイコンタクトがうまくいかなかったり、もしできたとしても持続時間が非常に短く弱く、選択的なアイコンタクトだけが可能な水準の場合がほとんどです。 このような問題を解決するために、行動治療では強化物を利用してアイコンタクトを誘導するセッションを行うこともあります。しかし自閉症の本質的な好転に必要なのは、トレーニングで改善されたアイコンタクトではありません。 非常に本能的で生物学的なアイコンタクト能力を回復することが不可欠です。

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自閉症スペクトラム障害は、単純に目を合わせられない障害ではありません。人間は物と人が混在している時、人を中心に視線を処理し、物に対する情報処理は後回しのにされます。しかし、自閉児童は人と物が同じと判断し、公平に視線処理をすることになります。したがって、多様な物と人が混ざっている時、人に視線と注意が集中するのではなく、物に対する探索を中心に視線処理をすることになります。その結果、アイコンタクト能力が弱まる形で現れるのです。

物事を中心に視線処理をする特徴は、社会性の発達に決定的な障害として作用することになります。 同じ空間に人と物が混在している時、典型的な児童は人に対する情報が増加していきますが、自閉児童は人に対する情報ではなく、物に対する情報が累積していくのです。このような状況が繰り返されるため、人に対する理解力が発達せず人に対する好奇心も弱まり、交流能力も発達させられなくなるのです。

生命体を中心に物を観察する能力は、集団生活をするすべての哺乳類が持つ能力です。これは遺伝的にコーディングされ、神経学的に動作する人間の本能的な能力です。自閉児童は、このような神経学的な作動能力に損傷を与え、社会性を発達させる本能的な能力が失われたのです。したがって、自閉症を克服するための出発は<人間中心の視線処理能力>を回復させることです。これは、非常に自然なアイコンタクト能力を備えることで完成します。

漢方薬を使用しながら、子供が自然な視線処理能力を正常化し、同時にアイコンタクト能力が回復するということは驚くべき変化です 物を中心に観察し探索する子供から、人間を中心に観察し探索する子供へと変わるのです。子供は人間に対する理解を発展させ、交流能力も向上させることができるという変化が始まったのです。認知行動の治療を通し訓練されたアイコンタクトを作るだけでは、単にアイコンタクトを真似するだけに過ぎず、本能的な社会性を発達させることはできません。社会性発達を作り出す本能的な視線処理能力を回復するということは、結局自閉症の視線処理方式から典型的な人の視線処理方式に変化し回復するということを意味します。

02
2つ目:全般的な感覚障害の好転

漢方薬を服用しアイコンタクトが好転する頃、子供は全般的な感覚の再調整過程を経ることになります。私はこの過程を感覚のリセット過程と呼びます。つまり自閉的な感覚処理障害状態から典型的な児童の感覚状態に回復し、感覚処理パターンも正常範囲に近づいていく過程です。この好転過程は、アイコンタクトが増加する過程で同時に観察できます。正常範囲に回復する児童が非常に安定した感覚状態に回復するのにかかる時間は早ければ6ヶ月、遅くて12ヶ月ほどかかります。

皆さんの理解を助けるために、最も代表的な感覚調整現象を挙げてみましょう 。

まず初めに、視覚追求現象が格段に減ります。
最も一般的な視覚追求現象は、目の前で指を振ること、回る物に執着することなどです。アイコンタクトが正常化されるということは、物事を中心に視線を処理する習慣が再調整されるため、視覚追求現象が格段に減ることになります。視覚追求が減り、人を観察する時間が増えます。しかし自閉症の人は視覚的に物事を認識する傾向が非常に強く、些細な視覚的な習慣(横目を向けること、走りながら横目で見ることなど)は消えるのに何年もかかることもあります。

2つ目に、聴覚的敏感が安定します。
特定の音に恐怖感を表現する自閉児童が多く、呼名反応にも反応が弱い場合、音に対する恐怖反応が安定化し、徐々に呼名反応が形成され始めます。

3つ目に、口腔探求と触感拒否現象が格段に減ります。
物を口に持っていく児童の行動を見せることを口唇期といいます。砂を踏むのを避けたり、特定の物の触感を拒否して日常生活に支障があるものを触感拒否現象といいます。これらはすべて、皮膚組織の感覚の過敏症または過鈍症の結果です。アイコンタクトが正常化する頃、このような感覚異常も正常範囲内に回復する場合がほとんどです。

4つ目に、前庭感覚の安定化も進みます。
自閉症の子供たちの多くは、前庭感覚が鈍化しています。このような場合、子供は非常に散漫に動いてしまう過剰行動を続けることになります。また高いところに上がる傾向があり、くるくる回ってもめまいを感じない子もいます。前庭感覚が安定すると、児童は急に落ち着いた子供に急変し、めまいも正常に感じるので、くるくる回る行動も減ることになります。

その他にも様々な感覚上の正常化過程が現れます。舌の感覚がほぐれて、ほとんどの子どもたちは発話量が増えるようになります。発話時に声がハイトーンだった子供たちはトーンが低くなり正常なトーンへと調整され、機械的な発音が柔らかい発声に変わります。

アイコンタクトとともに全体的な感覚の再調整が起きるのはなぜでしょうか?これは自閉症の感覚障害は、ブレーンの中でも脳幹部の炎症によって引き起こされるからです。脳幹部は感覚器官から来る感覚を調整し、大脳皮質に伝達する機能を担当します。この部分に自己免疫反応による炎症が発生し、アイコンタクトの混乱だけでなく、全体的な感覚調節の障害が発生するのです。

漢方薬は、このような脳幹部の炎症を鎮める効能が優れていると推定されます。脳幹部の自己免疫反応を鎮静させる効能のため、<アイコンタクト漢方薬>はそれだけでなく、全体的な感覚の再確立に効果につながるのです。感覚の再確立に成功すると、外見上子供は自閉的な特性がほとんど消去され、一般の子供らしい行動様式を見せることになります。

感覚再確立状態に達すると、実質的に子供は自閉症から離れた行動様式と学習様式を見せることになります。 特別な指示なしに人の行動を観察し、能動的に模倣を始め、社会的な学習を自力で始めることになります。自力で社会性を模倣的に学習できる状態に到達すれば、私はこの状態を以って実質的に自閉症から脱した状態だと言います。もちろんまだ同年代との格差はありますが、同年代水準に発達できるという希望を抱くことができるのです。

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3つ目:没入障害の改善効果

自閉児は、ある一つのことやテーマだけに没頭し、若干周りを意識できない傾向を持っています。 症状が軽微だと、これはすごい集中力で長所として現れることもあります。しかし症状がひどい場合、他人が与える相互作用のサインを認知できず、反応もできなくなり、社会的孤立を招くことになります。私はこのように社会活動が邪魔になり、社会性発達に阻害されるほどの没入傾向がある場合を、没入障害と呼んでいます。

没入障害のある児童たちを韓国語ではぼーっとしているといいます。つまり目つきがぼんやりした状態でまるで酒に酔ったようにぼーっとした表情をしながら、自分の考えに没頭している状態を意味します。あるいは、外部に何の反応もなく落ち着いていると誤解されることもあります。

没入障害が激しい児童たちが見せる特異な行動様式は、何の理由もなく突然の感情変化を見せることです。周りの状況には何の変化もないのに、急に泣いたり笑ったりすることが多いです。時には理由もなく怒って怒り発作を起こしたりします。このような感情変化の強度は非常に強く、感情状態で強く没入的で、簡単には変化しません。状態を落ち着かせるために外部からなだめる言葉と行動をしては大きな変化を作ることはできません。非常に強い刺激を与え、やっと反応をすることはできます。

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この現象は、外部の刺激なしに大脳皮質に入力された情報だけで過去のある事件が回想される現象です。つまり状況と関係なく過去にあった悲しいことを思い出したり、面白いことを思い出したりします。このような現象は一般の人にもよくある現象です。しかし、一般人は自分の想像と回想が現実ではないことを知っているので、感情状態に没頭してハマることはありません。しかし自閉児童は、現実に対する感覚能力が弱まっているため、過去の回想の時点を現実と区別することができません。過去の感情状態を現実に表現しているのです。つまり現実感覚を失い、過去と現在を区別できない現象です。

このような没入障害は、大脳皮質に全体的に炎症が進行する自己免疫反応の結果と推定されます。大脳皮質が外部刺激なしに炎症反応だけでも興奮し現れる現象です。このような没入障害は軽症や幼い児童には稀に現れますが、年を取るにつれて重症化した自閉症ではほぼ観察されます。没入障害が怖いのは、この現象が深まると児童の知能が損なわれるということです。そのため没入障害がひどくならないように早期治療を進めることが望まれます。

韓国の漢方治療によって大脳皮質の自己免疫反応が弱まるように手助けできます。漢方薬の治療を行うと、程度の差はありますが、没入障害が格段に弱まることを経験し、確認することができます。没入障害が減って現れる現象は次の通りです。

1つ目:癇癪や怒り調節障害などが格段に減ります。

2つ目:一人でいる時間が減り、親や友人への関心が高まります。

3つ目:子供はぼんやりとしたような何かに酔ったような目つきだったのががはっきりしてきます。

重度の自閉症は、没入障害が改善されて初めてアイコンタクトが正常化し、相互作用も可能になり始めます。漢方薬を使った治療は、自閉症の子供が没入障害を乗り越えるのを助けてくれるでしょう。

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4つ目:社会性発達のための自己学習能力の改善

先に指摘した3つの効果が-アイコンタクト、感覚障害改善、没入障害消去-すべて結合して完成できれば、子供は自閉的な様相を乗り越える準備ができたのです。自閉的な様相を脱するということは、自力で社会性を発達させる能力が用意されたという意味です。

アイコンタクト能力は人を注視することもでき、人の表情と目つきで感情表現の変化まで観察できるようにします。没入障害がなくなると、人中心の情報処理が可能になり、人に対する関心が高まり人と相互作用したい欲求が発達し始めます。観察が可能になります。人の行動を観察し人との交流欲求が形成されれば、人の行動を能動的に模倣する行動模倣が可能になります。この頃ポインティングと共同注意が可能になります。

子供は非言語的な交流能力をだんだん発達させ始めているのです。

感覚障害が正常化し、感覚追求の延長である常同行動が減り始めます。

常同行動が減った分、相互作用を目指す行動で満たされ始めます。

児童は異常行動が次第に減り、正常な身体動作と習慣が定着し始めます。

児童は人を観察し、人と遊びたがっており、自ら能動的に模倣し、人々が使う身振りと表情を使い始めます。これが、自分の力で相互作用する方法を初歩的に学習し始めたのです。

これは本当の変化です。自閉的に孤立した児童が 世の中と交流し、自ら学ぶ自己学習能力が作られ始めます。自己学習能力が整えると、子供は初めて自閉スペクトラム症から非スペクトラム障害へと転換されるのです。この状態は実質的に自閉症から脱したものです。この状態をADOSでは非スペクトラム障害と分類します。

私はこの状態になると、実質的には自閉症から脱した状態なので治療に成功した状態だと宣言します。児童の行動様式では自閉症的な気配がほとんどなく、ただソーシャルスキルでは同年代との格差があるだけの単純な発達遅延へ回復したのです。児童は適切な教育と訓練を併せれば正常範囲への回復が可能になるのです。

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5つ目:注意集中力の改善による認知学習能力の改善効果

人と相互作用を始めて自己学習を始めれば、実質的に自閉症からは乗り越えますが自閉症によって損傷した発達遅延現象が完全に回復するわけではありません。

自閉症の傾向が次第に好転し、最も大きな問題になるのは認知発達の低下現象です。 自閉症の子供たちの中には、知能検査上の損傷が確認されることが多いです。 自閉スペクトラム障害はそれ自体が退行性疾患であるため、最終的には知的障害レベルに知能が損傷するものです。したがって、早期治療に成功すれば知能損傷を防ぐことができますが、年を取った後に治療に成功しても、程度の差があるだけで知能の損傷は 避けられません。

最も一般的な認知低下のタイプは、総合思考力に問題が生じることです。単純な認知反応にはうまく対応しながらも複雑な問題が提示されると、認知機能が非常に無気力になります。言語性知能は高くても動作性知能が低い場合もよくあります。この場合、対話は可能ですが現実の問題を前にすると、対応力自体が非常に落ちてしまいます。

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情報処理速度が格段に損傷している場合も多いです。認知能力は思考能力も重要ですが、情報を処理して反応する速度も重要です。問題の答えを知っているとしても、答えを突き止める速度が遅いと現実では実効性がないからです。このように総合思考力の低下、動作性知能の低下。 情報処理速度の低下は相互に連携し、児童の学習能力認知能力の発展を妨げることになります。

その結果、自閉性向は減っても、学習能力の低下や認知低下現象を見せるようになり、正常な社会生活への回復が難しくなります。

もう 1 つの問題は、注意集中力の問題です。

自閉症の子どもの多くは、ADHDの症状を示すことが多いです。 これにより、現実でも過剰行動で問題が発生しますが、学業集中力が弱まり、学習不振、学習障害を見せる場合も少なくありません。

これらすべての現象は、大脳皮質の敏感性の低下、機能低下が根本的な原因です。これは大脳皮質全般に自己免疫反応が現れる時に見られる没入障害がある場合、さらに悪化した形で現れます。自閉スペクトラム障害が軽症でも治療時間が相当遅れると、大脳皮質の反応性が弱くなり認知低下に帰結します。

これを解決する方法は、大脳皮質の反応力を高め、認知反応を向上させる必要があります。しかし、伝統的な医学では、このような治療法はありません。伝統的な洋方治療がADHD治療や認知発達治療に失敗しているのです。よく自閉症治療に代案として取り上げられる生医学的治療、ビタミンミネラル療法でも認知反応力を高める治療法は事実上存在しません。その結果、アスペルガー治療やADHD治療への生医学的アプローチは非常に無気力だと考えられます。

しかし、ドクタートマトのプロトコルでは、この問題の相当部分が解決されています。自己学習能力が回復した後は、児童の認知学習能力を正常化させる治療に移ることになります。大脳皮質の反応力を高めることで総合思考力増進、動作性知能の向上、情報処理速度の向上が示されます。

この治療課題は、概して重症自閉症を超えてアスペルガー症候群レベルの児童に該当する内容です。

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