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DR.トマトプロトコル

Dr. トマトプロトコルにおける栄養療法

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栄養療法

栄養療法

栄養療法の限界については、自閉症の発生及び悪化メカニズムで前述しています。栄養学的な損失は自閉症の根本原因ではなく、結果に過ぎないというのがポイントです。そのため、サプリメント治療は非常に微弱な有効性は認められますが、根本的な好転にはなりません。

そのためDr.トマトプロトコルでは過剰な栄養療法を使用することを避けます。根本治療を補助できる最小限の栄養療法のみを組み合わせることをお勧めします。特に腸内細菌叢の回復を目的にプロバイオティクスである乳酸菌類、酵母菌類のような生菌類を直接服用するのはおすすめしません。これは一時的に効果はあるかもしれませんが、長期使用時に有害菌の増殖も招く傾向が確認されるからです。このような現象がなぜ自閉児童から発生するのかいついては、研究不足のため分かっていませんが、現在のところ乳酸菌などを服用する治療法は避けることをお勧めします。

また、解毒能力を上げるという栄養剤類やアミノ酸類、過剰なビタミンB群類など過剰な栄養剤の使用は自閉児童に肝機能の負担を与えることが繰り返し確認されます。漢方薬療法と栄養療法を並行進行中に肝臓数値の上昇が確認された児童の中には、栄養剤療法を中止し、再度漢方薬療法だけを行った時に肝臓数値が安定的に維持される事例を無数に経験しました。自閉症の子供たちの肝臓の解毒能力は、一般の子供たちに比べて脆弱であることは事実です。特に化学成分で調製された栄養剤の使用が天然漢方薬剤を利用するより肝臓に負担がかかるというのが私の考えです。このためドクタートマトプロトコルではアミノ酸類の栄養剤、解毒機能のある栄養剤などの使用を禁止し治療しますので、ご注意ください。

Dr.トマト栄養療法の原則

Dr.トマトプロトコルで使用される栄養剤は、漢方薬の治療とともに不可欠です。漢方薬の治療は、抗ウイルス作用では比較できないレベルで優れた効果を発揮します。しかし腸内細菌を調節する抗菌性効果では軽症は治療できますが、重症には効果が微弱です。このような弱点を克服するために、ドクタートマトプロトコルで使用される栄養剤療法は機能医学やDanドクターが使用する栄養療法とは異なり、漢方薬療法の補助療法で構成されています。そのため漢方薬療法を行っている方は、栄養剤の使用も異なる栄養剤の服用を禁止し、ドクタートマトプロトコルに基づく栄養剤の服用だけがおすすめです。

Dr.トマトプロトコルで使用されるサプリメントは、自閉症の原因を解決するのに役立つ最小の栄養剤のみを使用します。まず腸内細菌叢の回復を助ける栄養剤は、生菌剤を使うよりプレバイオティクスを使います。2つ目はSIBOの発生を防止するために消化機能の向上を助ける栄養剤を使用します。3つ目に脳の炎症反応を防ぐための栄養剤は使用します。4つ目に損傷した自律神経系の回復を助ける栄養剤を使用します。

このような原則で栄養剤は一つずつ順番医使用し、有効性と副作用を綿密に観察し次の段階へと徐々に発展させていかなければなりません。

Dr.トマトの栄養療法プロトコール
ステージ
1
のサプリメント

第一段階で服用するサプリメントは次のとおりです。

消化能力改善のために、Garden of Life社のオメガザイム消化酵素をお勧めします。子供用消化酵素は糖分添加物が多いので使用しない方がいいです。成人用消化酵素を一度服用する場合、1/3から1/2カプセルで服用することをお勧めします。朝は食物繊維を食べさせるものの、消化されていない状態で大腸まで送るために消化酵素の服用を禁止します。

腸内細菌叢の回復のために有害細菌の減少効果がある非消化性プレバイオティクスであるイヌリンが非常に有効です。イヌリンを服用して初期リバウンド現象でぼーっとする傾向を見せることもありますが、これは非常に効果があることを反証する現象です。2週間ほど経過すれば正常化します。製品はNow Foods社のオーガニック認証イヌリンがおすすめです。

小さな子供たちはカプセルを破ってオイルだけを摂取させることもでき、ある程度歳のある子供たちはカプセルをそのまま服用してください。中枢神経系に作用する自己免疫性炎症反応を緩和することができます。DHA含量が500以上の製品を使用し、個別包装された製品をおすすめします。Now Foods社のDHA-500製品をおすすめします。
その他にも様々なオイルを一緒に服用すると効果が最大化されます。エキストラバージンオリーブオイル、MCTオイル、大麻オイルなどを併せて追加で服用すると、抗炎症作用だけでなく抗酸化作用、抗菌作用が中枢神経系の保護回復過程に寄与します。

ステージ
2
のサプリメント

1段階目のサプリメントを服用し、2週間経過観察して特異な副作用や問題がない場合は、次の段階の栄養療法を行います。2番目の段階で服用するサプリメントはマグネシウムとB6です。これはアメリカで自閉症の治療に適用され、有効性が臨床的に確認された組み合わせです。また現在までも有効性が最も高く再現力のあるサプリメントです。マグネシウムとB6が代謝過程に様々な触媒作用をすることは広く知られています。しかし、自閉症児の治療において独特の効果を発揮するのは、自律神経系の調節作用のためです。

期待できる最大の効果は、自閉症の子供たちに慢性化した恐怖感を緩和させ、睡眠安定を誘導することがです。また便を柔らかくして排便回数を増やし、便秘を根本的に予防します。この過程は腸内有害菌が排出した有毒性物質を体外に排出し脳神経を保護する作用をします。結局マグネシウムの使用は自律神経系の回復を助け、脳を保護する最後の防御線としての役割を果たします。この過程でアイコンタクトがより明確になり、発話量が増加する傾向を見せれば期待効果が現れるのです。

マグネシウムは吸収率の良いキレートマグネシウムをお勧めします。 私はSource Naturals社の100mgの複合マグネシウムをお勧めします。マグネシウムはメガドーズをしないと効果がよりはっきりしません。限界容量は最大6錠までとし、下痢がひどくない程度まで増量します。1錠ずつ1日3回服用を開始し、1週間経過観察後にひどい下痢がなければ1.5錠に増量します。そして、1週間経過観察後、下痢が1日2回程度でひどくなければ、2錠ずつ3回服用で増量します。B6は朝一度100MG基準で服用します。夕方に服用すると睡眠が不安定になることがあるので、なるべく朝に服用します。B6は増量なしで1日1錠を地道に続けてください。

ステージ
3
のサプリメント

最後に使うサプリメントはTMGです。3段階の栄養療法を行う際には、非常に慎重な判断が必要です。 1段階、2段階目を使用したサプリメントは副作用がほとんどなく安全です。しかしTMGの使用は大きな効果が期待できる反面、深刻な副作用を伴う可能性があります。これを避けるためには、児童の感覚障害が非常に安定した状態で服用を開始する必要があります。

つまり、安定した視線処理能力及び非言語的コミュニケーションが安定した状態で進めることをおすすめします。漢方薬の1、2、3段階目を使用すると、通常2~3ヶ月で感覚障害が安定します。感覚障害が安定すると、自然に視線処理能力とコミュニケーション能力の向上につながります。その状態でTMG服用を試みてこそ副作用を避けることができます。万が一感覚障害が残存した状態で服用を試みると、50%以上の児童に副作用が出ることになります。

TMGを使用して現れる副作用として、最も頻発するのは睡眠の不安定です。眠りにくくなり始め、眠りについた後も頻繁に目が覚め眠り続けることができません。この状態は服用初期に現れたとしても、1~2週間が経過して落ち着くことが多いので、2週間はしっかり経過観察をしなければなりません。もし睡眠の不安定が顕著なら、3段階目の栄養療法はあきらめなければなりません。2番目の副作用は感情的にも感覚的にも興奮傾向を見せるようになって散漫になったり、感情的に激しい反応を見せるようになります。この場合も服用を中止または減量する必要があります。

TMGを使用して得られる期待効果は、大脳皮質の血流障害を改善し、減少した脳内血圧を増加及び正常化させるものと推定されます。脳内血圧の増加認知活動が積極化し、言語試みも安定的に増加します。したがって、無発話自閉症の子供たちを治療するためには必須の栄養剤です。しかし副作用をコントロールできなければ、効果より副作用による退行現象が深刻になるので、専門家の助言に従って服用を調節しなければなりません。

TMGは副作用を緩和するために、ポリリン酸とメチルB-12を一緒に含むTMGを使用することをおすすめします。私はKirkman Labs社の製品を勧めています。睡眠妨害現象を避けるために、朝だけ服用するのをおすすめします。朝1錠から服用を始め、期待効果と副作用を比較し2週間単位で増量を繰り返し、朝4錠までは増量を試みてみましょう。増量中、児童にとって副作用は最も少なく効果が最も大きく表れる適正服用量を見つける必要があります。

稀にTMGに効果が少なく、副作用が現れる場合dmgには安定した反応を表す子供もいます。しかし、私の臨床経験では80%以上の子供たちからTMGがより安定的な反応をしました。したがってTMGを先に使用し、必要であればdmgの使用を考慮することをおすすめします。

抗生療法 - リファキシミン (Rifaximin) の使用について

ケトン食療法と2段階の栄養療法による治療にもかかわらず、感覚処理障害が安定化されなければ、Rifaximinを利用した抗生剤治療が必要なタイミングです。腸内細菌叢の急増加を漢方薬と食事療法の栄養療法だけでは減少させることができない状態です。この時、リファキシミンを繰り返し使用すると感覚障害が早期に安定する場合が多いです。

リファキシミンは血液内で吸収ができないため、人体全体に及ぼす抗生剤の副作用から安全です。また血液中に吸収されず、肝機能に全く負担なく長服ができる薬です。リファキシミンを使用すると、細菌叢の絶対的な減少によって全般的な感覚障害が安定する児童が多いです。そのため感覚障害の治療に停滞や混乱がある場合は、リファキシミンの使用を積極的に考慮しなければなりません。

リファキシミンの服用法は様々な方法がありますが、ドクタートマトプロトコルではネメチェク博士が提起した服用法を支持しています。10日間服用した後、20日間休息する方法を1年間繰り返すことをおすすめします。 

キレーション療法(chelation therapy)

私は自閉症の発生原因が水銀中毒によるものだという主張を信じていません。しかし自閉症の退行的な悪化が続くと、肝臓の代謝能力が低下し、重金属排出能力が低下することは明白です。これにより、キレーション療法は自閉症の子供たちに役立つ治療法です。しかし自閉症の児童から健康的なキレーション機能を回復させる過程は、自己免疫疾患を改善してこそ可能です。つまりキレーション療法が必要なのではなく、キレーション機能を回復させる治療が必要です。

Dr.トマトの漢方薬は、不感蒸泄による重金属排出能力すなわちキレーション能力を強化させ、自己免疫反応を安定化させ、自力でキレーションができるようにサポートします。しかし、自閉症の退行が長く続いた場合、完全な回復も遅れる場合があります。特に自律神経系の回復が遅れ、睡眠障害や不安障害など心理障害が続く場合、キレーション療法を行う必要があります。ただし原則として、非常に低用量のキレーターを使用し、6ヶ月の短期間治療を行うこととします。この過程は肝臓や腎臓に無理が生じることがありますので、医師を指導の下に進めることをおすすめします。

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